なんでパンを焼いているのか

〈大学④〉自転車屋台をしよう

 

唯一の就活に落っこちて、
自分のやりたい働き方が見えてきたときに、
大学では、卒業製作がはじまりました。

この大学では、製作するだけでなく、
その製作についてのレポートも提出するため
1年を通して、そのひとつテーマについて研究・製作を通して
ひたすらに向き合うことになります。

この1年をなにに懸けようかと考えたとき、
自分のなかで決めていることがありました。

これまでの課題や、先輩の卒業制作をみて
制作するだけで終わるなんて、もったいないなとずっと感じていました。
美術ではなく、デザインを学んだのだから、
卒製では、作品をつくって終わるのではなく、
実際にそれを使って、社会や自分の将来に繋がりがあるようなことをしたい。

このときには、今までモンモンとしていたことについて
自分の中で考えがある程度まとまっていました。


・食に関するものづくりがしたい。
・デザインやイラストを手段になにかを発信したい。
・できる限り自分で行い、その一連を総合的に企画したい。

 

 そんなことを考えていたときに出会ったのが
「小商いのはじめかた」という一冊の本です。

この本と出会ったのが、
大阪のスタンダードブックストアという有名な本屋さんなのですが
スタンダードブックストアはわたしにとって学校のような存在でした。
もともとは、デザイン系の本の種類が豊富で、
しかもカフェで購入前の本が読めるということで入り浸るようになったのですが、
ここでは、いろんな分野のトークショーのイベントが頻繁に開催されており、
ナマで一流の人の話を聞くというのは、これ以上ない刺激で、とにかく面白かった。

学校がない日は、ほぼこの本屋にいて、
本とお話から、
学校では学べないような様々な分野の世界を知ることができました。

 


そんなスタンダードブックストアで紹介されていた
「小商いのはじめかた」。
副題が「身の丈にあった小さな商いを自分ではじめるための本」。

気になってページをめくると、
ああこれこれこれこれだ!!となりました。
震災後、新しい働き方や生き方を選択している人が
増えている
ことは知ってはいましたが、
気付けば、小商いについての本は
すでにたくさん出版されていて、
特にこの本では、簡単に分かりやすく文字で表されていました。

これは、ぜひとも卒業製作で実践したい!と思い
私の研究テーマは、「小商いの魅力発信の実践」、
製作テーマは「自転車屋台」となりました。

自分が小商いをするのなら、やっぱり食べ物を扱いたい、
そのための製作ということなら、屋台だろうと、
さらに、よりキャッチーで利便性のあるものならば移動式の屋台、
自転車屋台を製作することにしました。

なにを売ろうと考えた結果、
食品衛生法関係でなどの関係で
ポップコーンの販売を行うことにしました。
自転車屋台のポップコーンということで、
「チャリンコーン」。

上下可動式の開閉式の屋台
を設計し、
工房の職人さんと工学部のおじさんと一緒につくり
お店に関わるものを製作し、(もちろん新聞も!)
実際に学内やイベントに出店し、ポップコーンを弾ませる1年を過ごしました。

卒業制作に夢中になって、
卒業後のことの進路については、蓋をしていました。

 

f:id:h1karu1221:20181023144320j:plain

f:id:h1karu1221:20181023151111j:plain

f:id:h1karu1221:20181023151132j:plain

 

www.youtube.com

 

f:id:h1karu1221:20181023152828j:plain

f:id:h1karu1221:20181023153236j:plain

 

f:id:h1karu1221:20181023154211j:plain

f:id:h1karu1221:20181023154237j:plain